パナソニックのリフレッシュLet’sNoteにUbuntu17.10日本語Remixをインストールしました。今回初めてNotePCにUbuntuを導入しましたがいくつかの解決できた問題と未解決の問題がありました。その顛末を公開します。
目次
1.NotePC入手
秋葉原のパソコン工房BYMORE店でパナソニックLet’sNoteのリフレッシュ品を発見。棚2段分くらい陳列されていました。値段は37800円(税別)でちょっと実験するにはお手頃な価格。2012年から2013年製なので4~5年前の製品ですがCorei5の2.6GHを搭載しておりLinuxならサクサク動いてくれそうです。外出時に使用する予定なので画面サイズは12インチが候補。発売年月日が後かつCPUクロックの高いCF-SX2ADHCSの方を当初購入候補にしていましたが店員さんに詳しく聞いてみるとライセンスキーが提供されるのはWin10MAROSをプリインストールしたCF-SX2LDHTのみ。UbuntuをホストOSにVirtualBoxでゲストOSとしてWindowsをインストールしたいならこれ1択でした。
画像は当初購入候補だったCF-SX2ADHCS。購入したのはCF-SX2LDHTです。
2.ハード増強
(1)メモリ増設
Linuxなので標準の4GBでも動作に支障はないところですが、仮想環境でWin10を導入する予定なのでメモリを増強します。メモリはCFD販売ノートPC用メモリ PCL-12800 (DDR3L-1600) 4GB×1枚 1.35V対応 SO-DIMM (無期限保証)にしました。これで8GBになりました。
メモリの増設スロットルは裏面右下にあります。
(2)HDD換装
標準で装着されている250GB5400rpmのHDDを500GB のSSDに換装しました。購入したのはWD-BLUEです。HDDはバッテリを外してプラスドライバ1本で取りだせます。以下の画像はバッテリーを取り外した裏面です。左のねじを外してマウント金具を横にずらすとHDD取り出し口が現れます。
3.インストール
2017年12月時点で最新のUbuntu17.10Desktop日本語Remixをインストールしました。インストール媒体は日経Linux2018年1月号付属DVDを使用。インストール手順の詳細は、前回記事に記載してますので省略。注意点は、UEFIのセキュアブートを無効にしてからOSをインストールする必要があることです。Win8以降のOSではデフォルトでセキュアブートが有効になっているらしくそのままではインストール時にブートセクタを書き込みできずに失敗します(実体験)。Let’sNoteでは起動時にF2キーを連打すればUEFIセットアップ画面に入ることが来ます。
4.明るさ調整有効化対応
Let’sNoteにセットアップしたUbuntu17.10では無線LANや有線LANは問題無く動作しましたが画面の明るさ調整ができません。Let’sNoteではFn+F1キーとFn+F2キーで明暗調整ができますが上記キーを押しても画面上のバーは動作するのですが画面の明るさは変化がない状況。ネットの情報を参考に以下の設定で正常動作するようになりました。
(1)Xwindow設定ファイル追加
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$ vim /usr/share/X11/xorg.conf.d/20-intel.conf #以下を追加 Section "Device" Identifier "card0" Driver "intel" Option "Backlight" "intel_backlight" BusID "PCI:0:2:0" EndSection |
(2)grub設定
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$ sudo vim /etc/default/grub 以下を変更 - GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash" + GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash acpi_backlight=vendor acpi_osi=" |
以下のコマンドでGRUBを更新します。
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$ sudo update-grub |
再起動後に画面調整が有効になりました。
5.スピーカーから音が出ない問題対応
(1)問題
しばらく気が付かなかったのですが、スピーカーから音がでていません。イヤホンジャックにヘッドホンを接続するとそこからは音が出ます。Bluetooth接続したスピーカーからも音は出ますが内蔵スピーカーからはでません。Win10のセットアップを途中まで進めた際にはCortanaが話しかけていたのでハードの問題ではありません。今のところ音を鳴らす際には別ハードを接続して対処しています。後程時間ができたら調査してみます。→2018/1/9 調査結果を(2)として追記
(2)暫定解決策
スピーカーから僅かに音が鳴っていることは確認できたので音量を上げられないかネットで情報収集したところこちらのページがヒット。CF-SX2のスピーカーがUbuntuではヘッドホンとして認識されているらしくヘッドホンのマスタボリュームを上げれば良いらしい。「alsamixer」コマンドで変更できるとのことだったので端末から入力すると以下の画面が表示されました。
左から2番目のHeadphoneが0になっています。これを→キーで選択し↑キーで右隣のSpeakerと同レベルまで上げます。
これで内蔵スピーカーから音が聞こえるようになりました。
(3)残課題
alsamixerで音量を調整して解決!と思ったこの問題ですが直ぐに再発しました。ヘッドホンを接続して直ぐに取り外した後スピーカーを鳴らそうとするとやはり音がしません。「alsamixer」で確認するとヘッドホンのマスタボリュームが元の0に戻っていました。Bluetoothスピーカーなら音を鳴らして戻ってきてもヘッドホンのマスタボリュームに影響はありません。今のところイヤホンを使ったらalsamixerで調整をするしかなさそうです。→2018/6/29 h.mid55さんの情報を基に(4)を追記
(4)最終解決策
こちらの情報を基に、alsamixerのアナログスピーカー設定ファイルを修正します。
修正対象:/usr/share/pulseaudio/alsa-mixer/paths/analog-output-speaker.conf
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$ sudo vi /usr/share/pulseaudio/alsa-mixer/paths/analog-output-speaker.conf |
[Element Headphone]と[Element Speaker]セクションを修正します。
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[Element Headphone] switch = off -volume = off +volume = merge +override-map.1 = all +override-map.2 = all-left,all-right [Element Speaker] required-any = any switch = mute -volume = merge +volume = off override-map.1 = all override-map.2 = all-left,all-right |
上記修正後、pulseaudioタスクを再起動します。
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$ sudo pulseaudio -k && pulseaudio --start |
これでスピーカーの音量をコントロールできるようになりました。
6.参考にさせて頂いたサイト
ありがとうございます。