集中力について週刊ダイヤモンド2017/1/14号より

週刊ダイヤモンド2017/1/14号で特集されている集中力についてのまとめ記事です。集中力が注目される背景は政府の「働き方改革」で効率アップが至上命題になった為。

必要悪として黙認されてきた長時間労働が、過労死の問題などをきっかけに社会的にも是正の動きが広がり、政府の最重要課題として取り上げられるようになった。労働基準監督署も電通の事件をきっかけに本腰を入れ始めている。だが、単純に労働時間を削減するだけでは経済が低迷し企業業績にも影響がでてしまう。必要なのは仕事の効率を劇的に高めることであり、その鍵をにぎっているのが「集中力」。最新科学と技術で解明されたのは、集中力は才能ではなく誰でも身につけることのできるスキルであるということ。

まずは、以下の4つのルールと6つの習慣、4つのルーティンから始められる。


・4つのルール
1.やらないことを決める

脳は大事なこともそうでもないことも同じようにエネルギーをつかってしまうらしい。
今やらなくていいことを捨てて、今やるべきことに集中することがまず第一。

2.小さなステップに落とし込む

大きな命題にやみくもに取り組むのではなく、小さな作業に小分けをして確実にゴールへたどりつくイメージをつくること。

3.1つ1つのステップに集中して片付ける

文字通り1つ1つ確実に消化することが大切である。ゴールへの道筋が頭の中にあるのだからあとは1歩1歩進めば確実にゴールへたどりつける。

4.少し高い目標を設定する

簡単すぎる目標ではリラックスしすぎて集中できない。
半分は未経験で半分は経験済みくらいの適度な目標を設定すると集中しやすくなる。


・6つの習慣
1.集中する場所を特定する

脳は行為と場所をセットで記憶する。集中する場所、たとえば机と決めたならそこでは仕事や勉強しかしない。同じ机でスマホを見たり、食事をすると脳はその場所をリラックスする場所として記憶してしまう。
逆に休憩する際は、場所を移動してそこでリラックスしよう。

2.時間を区切る

集中力を維持するには、時間を短く区切り、作業モードと休憩モードに分けるようにすると良い。 時間の長さは人によって異なるが25分作業をして5分休憩するのが一般的らしい。25分経ったら作業の途中でもやめること。もう少しやりたかったと思うぐらいの時間で区切ることで休息後もやる気を維持できる。休憩時間にも脳は働いているため頭の中が整理されて作業再開後に良いアイデアが出てきたりすることもある。

3.食事

集中力を維持するためには血糖値を安定させることが鍵。血糖値が安定するのは1日3食を規則正しい時間に取る場合。その際に、ブドウ糖、必須脂肪酸、リン脂質、アミノ酸、ビタミン、ミネラルとうい6つの栄養素をしっかり摂取することが重要。

4.姿勢と呼吸

集中状態に入るための基本は姿勢と呼吸。デスクワークでパソコンやスマホを使っていると前かがみになるかいすに寄り掛かりがちになり、肩や腰に負担がかかる。そこで椅子には浅く座って背もたれには寄り掛からず、顎を引き胸を張って、背筋を上に伸ばしてみよう。この姿勢だと骨で体を支えていため筋肉が緩み副交感神経が優位になってリラックスした状態になり、集中しやすくなる。
背筋が伸びていれば横隔膜を使って深い呼吸ができる。その際はゆっくり息を吐くのがポイント。鼻から(5秒位)時間をかけて深く息を吸い、少し息を止めて(3秒位)、吐く時はゆっくりと時間(8秒位)をかける。
時間をかけて息を吐けば血液中に二酸化炭素がたまり、幸せな気分をもたらすセレトニンが分泌され、イライラが除かれるのだ。

5.睡眠

睡眠は脳のパフォーマンスと疲れの回復に決定的な役割を果たしている。睡眠不足の状態では集中力を発揮することができない。人は入眠するとノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返す。ノンレム睡眠時には脳や体は休息していた疲労を回復する。レム睡眠時には脳は働いていて記憶統合し定着させる。入眠から3時間は疲れを取り除くゴールデンタイムなのでスムーズな入眠を心がけたい。

6.瞑想

瞑想は、疲れない脳を作る基礎訓練。あれこれと余計なことを考えないで呼吸に意識を集中して1点に集中する。これを5分だけでも毎日繰り返せば、集中力、記憶力、意思決定力、モチベーション能力など仕事全般に良い影響をもたらす。


・4つのルーティン
視覚:視線を1点に集中
聴覚:周りの音にみみをすます
臭覚:かんきつの香りを嗅ぐ
触覚:指で硬貨を立てる

詳しくは週刊ダイヤモンド本誌を参照ください。

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●記憶術

記憶力は40代でも伸ばせる。近頃は物忘れが激しい。これは年のせいに違いない。加齢とともに記憶力が衰えるという俗説が広く信じられているが、実は「単なる思いこみに過ぎない」と脳研究者の池谷裕二東京大学教授は言い切る。「神経細胞は3歳くらいまでは一気に減るがそれ以降は年を取ってもほとんど減らない」(池谷教授)が分かってきた。それどころか年を取っても記憶の容量は増やせることも実証されている。

1.ロンドンタクシー運転手の海馬

ロンドンのタクシー運転手の海馬(脳の中で記憶をつかさどる部位)と一般人のそれとを比べたところタクシー運転手の方が大きく発達していることが分かった。さらに、運転手の中でもベテランほど大きいことも判明した。複雑に入り組んだロンドンの道を走るのには相当な記憶力が要求される。タクシー運転手は日々仕事で記憶力を鍛えることで海馬が発達したのである。

2.40代での記憶力日本一

池田義博氏は40代後半で一念発起して記憶力日本選手権に初出場し、いきなり優勝。そこから3連覇を成し遂げる。世界記憶力選手権では、日本人初の「記憶力グランドマスター」の称号を獲得した。種目の中に1時間でランダムに並んだ数字をできるだけ多く覚えるという協議があるのだが、池田氏は年を追うごとに記録を伸ばしており、現在では約1500桁まで覚えることができるという。


◎気付き

今まで自分は集中力や記憶力とは先天的な才能であると思いこんでいたがそうではない。鍛えれば伸ばすことのできるスキルであると知ったことは大きな収穫であった。自分は小さいころから人の顔と名前を覚えることを苦手としていたがこれもスキルを獲得すれば変えられる、訓練で変えられると知ったので取り組んでみようかと考えなおすきっかけになった。

集中力については、瞑想がそれを高める最善の訓練で日本の禅が世界で注目されている理由を一つ理解した思いだった。何も考えないで無になることは情報過多の現代では非常に難しいかもしれないが、あえて自分の時間を作って5分でも実践してその変化を感じてみたいものである。昔からボーとするのは得意であったから。ちょっと訓練すればできるような気がする。そこから新しい世界が広がると思うとわくわくする。早速今日から実践していかなくては。情報過多の現代において、瞑想が効率化に繋がる集中力を付ける重要な訓練とは皮肉な答えであると思った次第。そんなことは気にしないでさあレッツ瞑想。

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