FOMA携帯で使用しているi-modeキャリアメールをマルチデバイス化しMVNOSIMを入れたスマホからも送受信できるようにします。
この手の情報はネットにたくさんアップされていますが情報が古かったり使用する機種により手順が異なる又は複数の手順があるなど混沌としています。結局、最善の手法は自分で試行錯誤して探り当てるしかなかったのですが、後でまた迷わないように自分の為及び後進の方々のために情報をまとめてみました。
目次
1.目標
現在、データ専用端末として使用しているsimフリースマホでdocomoキャリアメールを
送受信できる、かつなるべくコストをかけないことを目標にします。
(一番簡単な方法はガラケーからスマホに機種変更ですがこれは維持費が跳ね上がりますし
機種代含めた総額でもMVNO運用に見劣りするので却下)
2.前提条件
docomoガラケー(i-mode)契約があること、DocomoID(dアカウント)を取得していることです。dアカウントはパソコンからも簡単に取得できます。マルチデバイス化の設定にはFOMAスマホのF-11Dを使用します。メール利用設定の失敗を繰り返すとパケット通信の請求が高額になる可能性があります。あらかじめ、パケホーダイダブル等のパケット定額サービスに入っておくことを推奨します。
3.メール利用設定準備
DocomoID(dアカウント)を取得している前提で以下の手順が必要になります。
(1)SPモード契約
Mydoocmoにdアカウントでログインしiモード契約を「spモード(iモード契約可)」に変更します。iモードとspモードを重複契約することになりますがISPセット割りが適用されるので今までと同じi-mode料金(300円)のまま使用できます。
(2)メールアドレス入替と変更
上記でSPモードを追加契約すると追加のキャリアメールアドレスが発行されます。今まで使用していたi-modeメールとSPモードメールの2つのキャリアメールを保持できますが追加発行されたメールアドレスはランダムな文字列と数字の羅列でそのまま運用できないメールアドレスになっています。そこで、以下の手順でSPモードメールアドレスを変更し使い勝手を良くしておきます。
①SPモード←→i-modeメールアドレスを入替
②ガラケー側でSPモードメールアドレスを分かり易いメールアドレスに変更
③SPモード←→i-modeメールアドレスを入替(SPモードメールアドレスを変更します)
入れ替え方法(mydocomo→spモードの設定・確認→各種設定・確認)
ここで「メールアドレス入替え」ができます。1日何回でも入替可能で即反映されます。
(3)dアカウントの変更
ネットから収集した情報によるとこの後実行する「SPモードメールアドレス利用設定」をするにはdアカウントをSPモードのメールアドレスと同一にしておく必要があるようです。
dアカウントのページを開いて変更手続きをします。変更手順はこちらのページにあります。
4.メール利用設定
ここからが難題の手順になります。ネットの情報によるとSPモードメールを「使用する」に設定するには、「dアカウントと同一契約のSIMでSPモード通信を行って」設定する必要があるそうです。(試してはいませんが、設定対象のdアカウントとは紐づいていないsimの入ったdocomoスマホを借りてMydocomoに自分のdアカウントでログインしても設定できない模様です)
(1)端末の入手
機種変更などで使用しなくなった誰かのFOMA通信ができるスマホがどこかに転がっていればこれを使用できますが残念ながら私の手元にはありませんでした。そこでこの設定をする為だけに中古端末を入手しました。まずは情報収集、使用中のガラケーsimがMicrosimなのでなるべくこのサイズのFOMAスマホ又はFOMAガラホ。以下のページを参考に調査しました。
情報収集ページ:docomo SIMカード サイズ 大きさ 機種別一覧表をまとめてみた
この中から候補を見つけて次に楽天 ゲオモバイルから在庫状況と相場価格を調査しました。中古端末はこの設定のために1回しか使わないので条件はなるべく安くて実績のあるもの。MicrosimかつFOMAスマホの候補としては、F-11DとSH-07Dなどがありました。
しかしSH-07Dは在庫なし。F-11Dは在庫がありかつ2031円でAランク品が送料無料だったのでこれが有力候補。F-11Dを使ったマルチデバイス化の情報はネットにもいくつかあったので最終的にはこれに決定しました。ちなみに、simの形状が合わない場合はdocomoショップで2160円を払ってsim交換するという方法もあります。
(2)Boat Browser導入
当初は標準ブラウザで「メール利用設定」を試みましたがエラーになって進めなくなりました。そこで、iphoneに擬装できるBoat Browserを導入して設定することにしました。F-11Dで以下の作業を行います。
①wifiを有効化
②PlayストアからBoat Browserをインストール
③Boat Browserを開いて→設定→ページコンテンツ→User Agentの設定からiphoneを選択
④ここで一旦電源を切断
(3)メール利用設定
本丸のdocomoメール利用設定です。以下の手順で進めます。
①本体のフタを開いてガラケーのFOMASIMをF-11Dにセットし起動します。
②wifiが有効になっていることを確認しておきます。
③Boat Browserを起動しdocomoお客様サポートを開きます。
中段右端のプロファイル設定を開きます。
④ここでWifiをOFFにします。ドコモメール利用設定を開きます。
ここからは文字だけでの説明になります。
⑤STEP1
dアカウントとパスワードを入力し「次へ進む」をタップ
⑥STEP2
ご注意事項のページで「次へ」をタップ
⑦STEP3
iphone用プロファイルダウンロード確認画面で「キャンセル」選択
STEP3の下に完了が表示されたら終了です。
こちらのページに⑤~⑦のスクリーンショットが載っていますので参考にしてみてください。
⑧FOMASIM取外し
電源を落としてFOMASIMを抜きます。
5.docomoメール設定
simフリースマホでdocomoメールを利用する設定を行います。
(1)注意事項
上記手順で進めてきた場合、SPモードメールアドレスは新規発行されたメールアドレスになっています。i-modeのメールアドレスを使用する場合は事前にメールアドレスを入替えておく必要があります。
メールアドレスを入れ替えると連動してdアカウントも入れ替わりますのでログインする際に使用するアドレスに注意が必要です。
メール設定を行った後でもメールアドレスの入替は何回でもできるのでdocomoメールが使用できることを確認した後に入れ替えるのもありです。
(2)Type Mail設定
元々導入していたType Mailにアカウントを追加します。
①アカウント追加画面で「メールアドレスで登録」を選択
②「Other Email」を選択
③メールアドレス設定
メールにドコモメールアドレスを、パスワードにdアカウントのパスワードを指定します。
④名前と説明を設定して完了
6.総括
docomoメールをsimフリースマホで使用するためにかかった費用は以下の通りです。
端末購入代金:2031円
SPモード通信: 795円
計 2826円
3000円弱のコストを高いとみるかどうかですが、副産物としてはi-modeのメール送受信が
発生しなくなるので、パケホーダイダブルを解約可能となります。毎月400円強の削減になるので解約すれば8か月で元は取れる計算になります。また、今後DSDS端末を購入して通話とキャリアメールを使用しながら2台持ちを解消するという選択肢もでてきました。
かなり面倒な手続きですがMVNOを活用しデータ通信を低コストで運用しながらキャリアメールをSimフリースマホで使用できるのは人によってはメリットが大きいと思います。
今回の投資対効果は自分にとっては◎の評価です。今のところ。多分。。。
7.参考にさせて頂いたサイト
iモードメールをスマホで送受信する(iPhone偽装による設定方法)
iモードから最終脱却、fomaスマホ+格安MVNOとの2台持ちで月2300円
ZenFone 3でFomaで使っていたi-modeメールを使えるようにした
docomo SIMカード サイズ 大きさ 機種別一覧表をまとめてみた
ありがとうございます。